能見の説が学術の体を為していないという批判も存在する。特定の血液型に偏った人口構成になっている各国と比べて、4種類の血液型いずれもが一定数の割合を占めているアジア諸国の方が多様な性格の人で構成されているなどというデータも存在せず、まだまだ血液型と気質の間に特定の関連性を発見することはできていない。心理学的見地からも「血液型と性格に科学的因果関係は発見できていない」ということが現状[22]とされている。
人類学との矛盾点
雑誌など血液型性格分類で用いられる血液型人類学は、一般の人類学と大きく矛盾している。一般に日本が1500年ほどの農耕文化を有していたことから、日本に最も多いA型を農耕民族とし、そこからそれそれに適した食事法を導き出そうとした。人類学に関しては血液型は関係なしに誤解が定着している。2000年弱ほどの農耕文化で農耕民族に分類されるのならば、世界の主要民族のほぼ全てが農耕民族となるが、日本では日本人のみを農耕民族としている風潮があり、農耕民族=日本人ということを前提としてものを語ることが多い。
マスメディアでの取り扱い
性格分類の肯定者の中には「血液型による性格分類は根拠がないという立証はされていない」(ゆえに間違いではない)といった理屈を述べる人もいた。テレビ番組制作側も、こうした意見を後ろ盾に血液型性格分類を扱う番組を作っていたこともある。実際、BPOへの苦情に対し、一部のテレビ局はそのような趣旨の回答をしていた。しかし、医学的・心理学的な裏付けがないうちに事実としてメディアが流していたことが問題ということから、一部の学者により批判を受けることとなっている。また、この理論は悪魔の証明でもある。
過去の経験的・観察的事例に基づく意見
骨髄移植での事例
骨髄移植によって血液がドナーのものに変わった時に、性格または気質に明確な変化があるのかといった問題もある。4類型するための性格についての基準が何かなどに関しても極めて問題が多い。相手の血液型に対して事前に情報を得て、相手を知った錯覚に陥った場合、適切な人間関係を構築する上で障害となる可能性もある。
論争の現状
血液型性格分類についての論争は科学的にはすでに終了している。 血液型性格分類については実際に調査して仮説の真偽を判断せざるを得ないものなので、実際に緻密に再調査・追試験をせざるを得ないのである。結局、学者らによって実際に統計的調査が何度も行われているものの、その結果現在に至るまでいずれでも明らかな相関は見られないのが実情である。[23]
社会心理学からの研究
ABO式血液型と性格の間に明確な関係は見られない、という多くの結果を踏まえて、社会心理学[24]では近年、血液型気質相関説を研究の題材としてとりあげ、このような説が社会に流布する仕組みや、このような説が流布することによって人の認知にどのようなひずみが生じるのか、あるいは血液型相関説を「信じているように振舞う人の動機は何か」といった角度から研究されており、論文が多数書かれている(因みに、そのような研究をするために、念のためにABO式血液型と性格の間に関連が有るかを、あらためて実際に被験者を選び統計をとり検証することもあるが、そこでも両者には明確な関連は見られていない)。近年では、「血液型」および「性格」という言葉がタイトルに含まれる論文では、こういった社会心理学側からの論文が主流になりつつある。
社会問題
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血液型差別が広がった背景には血液型ブームに乗って、誤った疑似科学による偏見や偏った血液型差別的な血液型判定本などが人気を博した事で世間にまで誤った血液型への先入観や差別意識が持ち込まれたとされている。現在までに血液型などをテーマにした多くのテレビ番組などが作られたが、一部では虐め問題にまで発展したとして、多数の放送局などに多くのクレームが殺到した[要出典]。
近年では2004年に放送された「血液型性格診断」をテーマにした番組で極端な差別報道がされたとして、制作した局や青少年委員会/BPOへの特定の血液型に関しての苦情や問い合わせが殺到したと発表されたことがあった。しかし、その他血液型の番組も対象が違えど差別的な報道がされていたが、それについては問題視されたかどうか番組に対する視聴者の反応すら発表されることはないので、それらその他血液型番組には苦情が殺到しなかったかどうかは不明である。また書籍についても、都合の良い反応しか発表されないので、苦情がないかどうかは不明である。
これら近年の血液型流行は、捏造で話題となった「あるある大辞典」[25]が、その後の血液型社会現象の発端となった。俗にいう近年の血液型相性も「あるある大辞典」が根源となっているなど、どう考えても「あるある大辞典」こそが近年の血液型差別の根源となっている[要出典]。しかし当時のあるある大辞典は、都合の悪い視聴者の反応は発表することはなかったので、番組に苦情がなかったかどうかは不明である。
これらのテレビ局など製作側の姿勢が視聴者に対しての配慮を欠いて、民放連の放送基準の第8章などに抵触しているのではないかと問題視された[要出典]。
一部メディアでも特定の血液型への明らかな偏見の姿勢が存在している。また明らかに血液型によって報道の内容を変えている雑誌やテレビ局も存在している[要出典]。
近年では独裁者や権力者の血液型から特定血液型の意味不明な差別も根付いているとする者もいる。しかし日本の権力者以外の海外の独裁者や権力者などの血液型はほぼ全てが捏造で、日本の権力者についても明確な資料がある場合は稀である。これはその他有名人に対しても同様である。
文献
発表年順
ハンモ サイクロ ジャイル ダゴン ローツェ 夕立ち クフルト マーガ 白菜 エゴイ シプリン ヒート サテラ 黄昏 あくび ぞくげん スコール おきなれ プリスクール トーラス ブルー オートオオ レモンピー 天永 リュード フキ ギアシ ルクセン ジャイロ サイド ジェット ダックス フレア 四天王 マンゴー ピアニスト モヒカン ナビむつ デザイン キュー きつき ストップ じょうさい ヒヤシンス シュミナ リフネ メゾネット イング ダッシュ リング
古川竹二 - 『血液型と気質』三省堂、1932 、ISBN 46085391。『血液型と民族性』共立社、1932 、ISBN 46085619。
大村政男 - 『血液型と性格』松籟社、1990/10 、ISBN 457124021X。(1998/04、ISBN 4571240341)
松田薫 - 『「血液型と性格」の社会史―血液型人類学の起源と展開』河出書房新社、1991/05、ISBN 4309241247 (1994/07 改訂第2版 ISBN 430924145X)
山崎賢治&坂元章 - 『血液型ステレオタイプによる自己成就現象?全国調査の時系列分析?』(日本社会心理学会第33回大会発表論文集)、1992年、(心理学者による肯定的な結果)
白佐俊憲&井口拓自 - 『血液型性格研究入門―血液型と性格は関係ないと言えるか』川島書店、1993/05、ISBN 4761005076(二人の心理学者による検討)
前川輝光 - 『血液型人間学―運命との対話』松籟社、1998/07、ISBN 4879841951 - 肯定的な見解
詫摩武俊&佐藤達哉編 - 『現代のエスプリ 血液型と性格―その史的展開と現在の問題点』至文堂、1999/07、ISBN 4784353240(海外の学術文献リスト他)
村上 宣寛 - 『「心理テスト」はウソでした。 受けたみんなが馬鹿を見た』日経BP社、2005/3、ISBN 4822244466
WU Kunher, LINDSTED Kristian D., LEE Jerry W., 2005, Blood type and the five factors of personality in Asia, (Personality and individual differences) , ISSN 0191-8869 CODEN PEIDD9[26]
Jamais Jamais - 『B型自分の説明書』文芸社、2007/9、ISBN 978-4-286-03202-3 (4-286-03202-7)
ABO式以外の血液型と性格・気質の相関についての研究を含むもの
Cattell, R.B. et.al.(1980)The realation of blood types to primary and secondary personality factors.(Mankind Quarterly 21, 35-51)(ABO式血液型、MN, Rh, P, Kell, Duffy, Colton, 血清型5種、酵素型5種との一時的および二次的性格要因との関係があるかどうかの研究)ただしMankind Quarterlyは優生学と人種隔離政策を擁護する団体(International Association for the Advancement of Ethnology and Eugenics)によって設立された雑誌であるためほとんどの学会で学術雑誌として認められていない。
Harburg, E. et. al.(1982)Twelve blood markers and measurement of temperament. (J.Psychiat.140, 401-409)(ABO式血液型、MN,Rh, P,S,Kell,Kidd,Duffy,Lewis,血清型3種と気質との関係があるかどうかの研究)